福井型住宅とは

昨日福井工大の吉田教授が講演で、福井型住宅とはという話をしておられた。
が、教授はそれがどんなものだったかという話に限定されて、どうあるべきかということについては、明言されませんでした。
その事は、一住宅関係者として、とても賢明な判断だと思いました。
日々この厄介な仕事に取り組んでいると、簡単に言ってほしくないということもあるし、何か言葉にした瞬間に、あるいは形になった瞬間にもう次は、もう古い、という感覚がある。
多分ずっと、こうあるべきだというものは見つからないのではないだろうか。
むしろ、それを日々見つけることが我々の仕事なのだ。
1軒づつ、答えを見つける作業を繰り返している。

工務店さんは、ついつい、楽な作業に流れがちで、昨日やった事と同じことをしたがる。そのほうが利潤が確定しやすいからだ。
その事も大事だが、設計という作業の中に、常に新しい答えを探さなければならないという命題があるから、ひとつの組織の中でその両方をやろうというのは、そもそも矛盾なのだ。

福井型住宅を見つけるための方法論としての協力が今こそ必要だと感じる。

今回この講演を開いたグループは、それぞれのスペシャリストが協力して、より良い住まいを提供できる力を持とうという趣旨で集まった。

大いに期待したいところではある。